【完】君は狂った王子様。Ⅱ



な、なにこれ…っ、こんなキス、あるの…?


も、もう無理っ…


苦しくて意識が遠のく寸前、がっ君はようやく唇を離した。


わたしはこれでもかと息を吸い込み、必死に呼吸を整える。



「はぁ、はぁっ…」



がっ君は、なんだかとても嬉しそうな表情で、自分の額をわたしのおでこにくっ付けてくる。



「ごめん…歯止めきかなくなっちゃった…」



どこかいたずらっ子みたいな言い方が、少し可愛かった。


胸を押さえながら、息を整える。



「どう?気持ちよかった…?」

「…〜っ」

「ねぇ、気持ちよかった…?」



な、なにっ…、がっ君が、意地悪モードだ…!

感想を言わせたいのか、口角を上げながらわたしの唇をぷにぷにと触ってくるがっ君。


催促するような目で見られ、恥ずかしくてたまらない。