怒りで震える手で、パソコンを操作しヘッドホンを着用した。
『ーーッ、ーーどうしたの?ミルクティー美味しくない?』
初めに飛び込んで来たのが奴の声だったことが気に入らなくて、舌打ちを零す。
お前の声なんか聞きたくねーんだよ……。
『う、ううん!とっても美味しい…!』
……ん?
……二人?
まだ桜の両親は帰ってきていないのだろうか。
家にあいつと二人でいるのかと思うと、腹立たしさは増す他ない。
ーーーカランっ。
何かが、落ちるような物音がした。
『どうした、桜子』
桜…?
『桜子?大丈夫?』
『う、うんっ…だ、大丈、夫…』
『大丈夫じゃないだろう?顔が真っ赤だぞ?』
……様子が、
——おかしい。