【完】君は狂った王子様。Ⅱ




「桜子、俺と一緒に家に帰ろう」



確かに、お兄ちゃんと二人で、今はこの家にいたくないっ…。

こくり。頷けば、がっ君はわたしを気遣うように、額に優しく口づけを落としてくれる。

薬のせいだろうか、そんな軽い刺激にさえも、感じてしまう。

いやだ、恥ずか、しいっ…。



「はっ…ダメ、声がっ…」

「…………家に帰るまで我慢できるか?とりあえず、車に行こう」



動くたびに、がっ君の身体が触れるたび、頭がおかしくなる。

訳のわからない衝撃から堪えるように、自分の身体を抱きしめた。



「桜、少し横になる?」



車のソファにわたしを座らせてくれたがっ君に、首を左右に振った。



「大丈夫、だから……がっ君、離れ、て……」



今、近づかれたらたまらない。