一体なんの薬を飲まされたのだろうか、わたしは、このままなにをされるんだろうか。



「ど、うして…」

「こんなことするのかって?…決まってるじゃないか」



わたしを見つめる瞳の奥、苦しそうに揺らめいた。

お兄ちゃんは顔を顰めて、綺麗な形をした唇を、ゆっくりと開く。



「お前を愛しているから、だよ」



ーーーな、に?



「京極君なんかよりも…ねぇ桜子、お前を世界一愛しているのは…紛れもなくこの俺だよ?」



わからない、わからないっ…

ねぇお兄ちゃん、なに言ってるの…?

愛してる?

…わたしたち、兄妹、なんだよ…?


血は繋がっていないけど…わたしは、お兄ちゃんの、妹だよっ…?