その姿には、もういつもの優しいお兄ちゃんはいなくて、今度は恐怖で身体が震え上がった。
逃げ、なきゃっ…。
「こーら、逃げようとしても無駄だよ…」
「やっ、だ、やだっ…」
「嫌じゃないだろ?…ほら、桜子の身体、こんなに可愛く反応して…なぁ、次はどこを触ってほしい?」
必死に首を左右に振って抵抗を見せるも、おかしくなったお兄ちゃんは、もう止められなかった。
意思を持った手が、わたしの太腿を伝うようにして触れる。
呆気なく反応してしまうわたしは、恥ずかしい声が漏れてしまった。
ダメ…頭が、ぼうっとして…
何にも、考えられなくなるっ…
「快楽に素直になるんだ。俺がとびっきり、気持ちよくしてあげるから…」
耳元で囁かれる声にすら、反応する身体。

