「こんな可愛いキスだけじゃないよね…?もっと、こう…濃いやつは…した?」



嫌だっ、やめっ…

そんなわたしの声は、呆気なく塞がれてしまった。


お兄ちゃんの唇が、離れる気配も見せず、何度も啄むようにしてわたしの唇を犯す。

嫌なのに、怖いのに…身体中に走る快感に、出るのは喘ぎの声だけで。


やだ、やだやだやだっ…!

脳裏に浮かぶ、がっ君の姿。


わたし、最低…がっ君がいるのに、お兄ちゃんとこんなことっ…。


必死に残る理性を振り絞り、お兄ちゃんの唇を噛もうとした。

けれど、わたしの口内に生暖かいものが浸入する。


お兄ちゃんの舌が入って来て、わたしの舌を絡め取るように、弄ぶようにキスを深めていった。