「お、お兄ちゃんっ、おかしいっ、助け、て…っ」

「ハァッ…桜子…」



お兄ちゃんは、なぜか頰を上気させ、大きく息を吐いた。

目を細めて、わたしを憂いの表情で見つめると、顔を至近距離まで近づけてくる。



「助けて、ほしい?」



わたしは、その言葉に対して、必死に首を縦に振った。



「ぅ、ぅんっ…助けてっ…」



このままじゃ…どうにか、なっちゃうっ…。

縋る思いで何度も頷くわたしに、お兄ちゃんは意味深に口角を上げる。



「いいよ…助けてあげる。とびっきり、気持ち良くして、快楽から解放してあげる」



かい、らく…?

くらくらと、覚束ない意識の中、お兄ちゃんを見つめた。

次の瞬間、視界一面にお兄ちゃんの顔が映る。


……え?



「ふっ、んぅっ…」



ゆっくりと重ねられた唇が、驚くほど気持ちよくて身体に再び電流のようなものが走る。