身体が、なに、これっ…。
「桜子?どこか具合が悪いのか?」
や、やめてっ…今、触られたら…なんだか、おかしいのっ…。
「お、にい、ちゃんっ…」
わたしの顔色を確認するように、額に添えられた手を頰へと滑らせるお兄ちゃん。
その手が、驚くほど熱く感じて、触られた部分が、燃えるように熱を持つ。
くすぐっ、たい?
……違う…っ、気持ちが、いいのっ…?
もうなにがなんだかわからなくて、ただ焦ったさと、疼くような渇くような、言い表せない感覚に陥る。
「辛そうだな…今日はもう寝たほうがいい。ベッドまで、俺が運んでやるから」
お兄ちゃんは、どこか冷静な様子で、わたしを横抱きにして抱え上げた。
抱えられているだけなのに、お兄ちゃんの体と触れ合う部分が、熱くて熱くて…たまらない。

