「どうしたの?ミルクティー美味しくない?」
「う、ううん!とっても美味しい…!」
せっかく淹れてくれたのに、残すなんて失礼だよね…。
決して不味いわけではないので、わたしは美味しそうに紅茶を飲んで見せた。
…やっぱり、少し変な味…。
口直しをするように、プリンをスプーンにすくう。
口の中へ入れようとしたけれど、それは叶わなかった。
ーーーカランっ。
…っ。
「どうした、桜子」
な、なに、これっ…。
身体が、熱くて、震える…。
スプーン握る手が震え、床に落としてしまった。
「桜子?大丈夫?」
「う、うんっ…だ、大丈、夫…」
「大丈夫じゃないだろう?顔が真っ赤だぞ?」
お兄ちゃんの手が、わたしの額に触れた。
途端、身体中に、まるで電流のような何かが走る。
「ひゃ、っ…」
ど、どうしよう…っ、わたし、おかしいっ…。

