わたしは笑顔で頷いて、プリンにスプーンをさした。
…ぱくり。
「美味しいっ…!」
甘い、プルプル、幸せ…っ。
「ははっ、幸せそうな顔」
「うー、いくらでも食べれちゃうよっ」
噛み締めるように味わって、だらしなく頰を緩めた。
お兄ちゃんは、そんなわたしを見て微笑みながら、自分もケーキに口をつける。
「うん、凄く美味しい」
「ほ、ほんとっ…?」
「ああ、京極君も…喜んでくれるんじゃないか?」
よかった…!
お兄ちゃんの美味しいがもらえたら、もう安心だっ…。
ふふっ、と笑みを零して、ミルクティーを飲む。
…あれ?
少し、変な味がする…?
なんだか、人口的な味がして、思わず飲むのをやめてカップを置いた。
なんだろう…んー、気のせい、かな?