二人が帰って来ない日があることも珍しくは無いので、それ以上は追及せずにこくりと頷いた。



「夜ご飯は俺が作っておいたから。先にお風呂に入っておいで」

「うん!ありがとう」



言われた通りに、荷物を置いて浴室に向かう。

わたしはお風呂が好きなので、だいたい1時間は入浴する。

お風呂から出てリビングへ行くと、晩ご飯の支度をしながら、難しい顔をしたお兄ちゃんがテレビドラマを見ていた。

そんなに険悪な顔をして、何を観ているんだろう…?



「…あっ、これ、この前放送してたドラマの再放送だ…!」



あまりドラマを観ないわたしも、この作品だけは楽しみに観ていた。

高校生同士の、青春ラブストーリー。



「すっごく面白かったよ、このドラマ!」