【完】君は狂った王子様。Ⅱ



ゆっくりと上を向かされて、お兄ちゃんと目が合う。



「桜子に冷たくされたら、悲しくてどうにかなってしまいそうだ…」



お兄ちゃん…。

か細く弱々しい声に、罪悪感が芽を開いた。


…せっかく、久しぶりに再会して、喜んでいたのに…わたしも、少し言い過ぎたかな…。



「…がっ君と、仲良くしてくれる…?」

「………あぁ」

「ほんとに?」

「桜子が許してくれるなら、もう悪くは言わないから」



泣きそうな顔をしながらわたしを見つめるお兄ちゃんの手を握る。

包み込むように、両手を重ねた。



「わたしも、酷いこと言ってごめんなさいっ…」



お兄ちゃんにこんな悲しい顔させて、わたしってダメな妹だ…っ。

お兄ちゃんは、いつもわたしに優しくしてくれるのに…。