期待に胸を膨らませると、自然と笑みがこぼれた。



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授業が終わって、いつものようにがっ君と手をつないで教室を出る。

今日は、本当に女の子が一人もがっ君に話しかけていなかった…。


それに、綾小路さん、欠席だったなぁ…。


わたしが原因を作ってしまったようなものなので、心が痛んだ。



下足に履き替え、校舎を出ようとした時、何やら辺りが騒がしいことに気づく。

特に、女の子たち。


がっ君がいるから…?…じゃ、なさそう。

相変わらず誰もがっ君に近寄る気配は無く、チラチラとがっ君を見ている女の子は何人かいるものの、みんなすぐに目を逸らしている。


何かあったのかな…?



「あのイケメン、誰!?」

「誰待ってるのかな!知り合いでもいるの?」

「どうしよう、話しかけてみようよ…!」



…イケメン?