「日曜日、大丈夫なの…?」
一度断ったのに、用事はよかったのだろうか?
「ああ…ごめんね、勝手に返事をして。きっと試合は午前中だけだから、桜も見に来てくれないか?」
「わたし、行ってもいいの…?」
「当たり前だよ。日曜日は1ヶ月の記念日だろう?」
…記念日?
もしかして、用事って記念日のことだったの…?
「あっ…そっか…」
すっかり忘れていた記念日に、思わずそんな台詞が溢れた。
付き合ってもう、一ヶ月が経つのかぁ…。
忘れていたことに申し訳ない気持ちになったけれど、がっ君が覚えていてくれたことが、なんだか嬉しい。
わたしも、きちんとそういうのは大切にしようっ…!
忘れていたことを咎めることもなく、がっ君は再びご機嫌な様子でわたしの手を握る。

