それが嬉しくて、だらしなく頰が緩んだ。
がっ君が教えてくれたおかげだ…えへへ、ちゃんと覚えてテストも頑張ろう…!
「この単語は間違いやすいから、気をつけてね。桜は英語の発音が苦手みたいだね」
そう思っていると、がっ君がわたしの図星をつく発言をする。
うっ…そう、発音、どうしても上手く発声できない…。
「うん…舌が上手に回らなくて…」
「舌を歯の間に差し込んで、スーって発音してみて」
言われた通りに、舌を少し出して、スーッと発音してみる。
がっ君は何やら、それを見てゴクリと唾を飲んだ。
…?
「…舌、ちっさ…」
ぼそりと呟かれた声に、首を傾げる。