はしゃぐ子供みたいに無邪気な笑顔を向けてくるがっ君が、とても可愛かった。
時折見せる可愛い姿に、いつもときめいてしまう。
それにしても、呼び捨て、か……。
「がっ君は、名前で呼ばれたい……?」
「んー……でも俺、桜に『がっ君』って呼ばれるの好きだから今のままでいい」
「そ、そっか」
「けど、たまに呼んで。呼び捨てにされると、たまらない気持ちになるから」
わたしを抱きしめて頰をすり寄せてくるがっ君は、本当に甘えた子供みたいで。
こんながっ君、貴重だっ……!
名前で呼んだくらいで、こんなにも喜んでくれるなんて……。
自分の唇をがっ君の耳に近づけて、そっと囁いた。
「大好き……牙玖」
もっと喜ばせたいなっという一心でした行動だったけれど、どうやら効きすぎたらしい。

