【完】君は狂った王子様。Ⅱ



【桜子を愛していると言ったのは、俺の本心だ。
愛しいお前が京極君に盗られたと思って、まだ盗り返せるんじゃないかと思って、あんな事をしてしまったんだ。元から、俺のものでもないのに。

頭を冷やした今ではわかるよ、正気の沙汰じゃなかったって】



"愛している"

その五文字が、ズシリとのし掛って、心臓に痛みが走った。


お兄ちゃんが、どんな気持ちで今までわたしのそばに居てくれたのか。

この手紙を書いたのか。

どれだけ自分が、無神経なことをしてしまったのか……


お兄ちゃんだけが、悪いわけじゃない。



本当は、謝りたかったんだ。

気づいてあげられなくてごめんね、って。