決して喧嘩をしていたつもりは無いけれど、わたしの気持ちが伝わったようで酷く安心した。
優しい優しいがっ君。
わたしのお願いを、我がままを、いつだって受け入れてくれる。
……大好き。
ーーーーキーンコーンカーン。
「……一限目、始まっちゃったね」
「ほ、ほんとだっ……!早く行かなきゃ!」
「そうだね。……桜」
「なあに?」
「帰ったら、話をしようか」
は、なし……?
何の?
「お兄さんの話。……きちんと話すって、約束したからね」
どきり、と、心臓が嫌な音を立てる。
あの日から今日まで、ずっと目を瞑っていた。
あの後、お兄ちゃんがどうなったのか。

