【完】君は狂った王子様。Ⅱ



「わたしのせいで……がっ君が酷いことするのは、いや……っ」



今まで生きてきて、わたしはこれといって嫌がらせをされたことも、特別嫌なことが起こったことはない。


それはきっと、普通では無くて、けれども、わたしにとっては普通で、

そんなふうに、何も知らずにわたしがここまで幸せに暮らしてこれたのは、きっとがっ君が守ってきてくれたからだ。

ずっとずっと、隣で守ってくれたから。

いろんな悪質なものから、わたしを遠ざけてくれた。


わたしはそんながっ君の優しさも苦労も知らずに育ってきて、何食わぬ顔でとなりにいたんだ。

自分が……情けないよ。


わたしだって、なんにもできないけど、がっ君のこと守りたい。

わたしだって、なんでもしてあげたい。

これ以上、守ってもらうだけなんて、嫌だっ……。