「がっ君……怖い顔に、なってるよっ……」
「ふふっ、俺はもともとこういう顔だよ。とんでもなく悪い男だからね」
自嘲するような発言をして、わたしを見下ろすがっ君が、少しだけ怖い。
でも、わたしだって引き下がれないんだ。
「……それじゃあ……もし、今度そういうことがあった時は、事前にわたしに教えてほしい」
がっ君の、顔色が変わる。
今にも舌打ちが教室に響きそうなほど不機嫌なオーラを醸し、わたしを囲い込むように、手を壁へ押し付けた。
「……こいつを排除するって?言ってどうなるの?」
「それは……」
「どうせそんなことしないでって俺に泣きつくんだろ?桜は純粋で優しくて、他人が自分に向ける感情がどれだけ醜いものか全然わかっていないからね。俺が桜に甘いこと知ってるから、そうやって俺が何も出来ないようにして……」
「は、話し合うのっ!!」
勝手な憶測を立ててつらつらと言葉を並べるがっ君の声を、大きな声で遮った。

