「桜……身体、平気?」
「うん……大丈夫だよ?」
「……でも、痛いだろ?」
「……へ、へーきだもんっ……」
ほ、本当はすっごく痛いけど、我慢出来る……!
強がってそう言い放ったわたしに、がっ君は嬉しそうに笑った。
「……ありがとう」
その言葉に、何故か胸の奥がじんわりと温かくなる。
最近……がっ君は何かを思いつめているみたいだったけど、悩みが吹っ飛んだような晴れた表情。
「がっ君……あ、安心した……?」
わたしの質問に、がっ君は一瞬目を見開いて、驚いた顔をした。
「……ふふっ、うん。とってもね」
わたしの首筋に顔を埋めて、すりすりと頰をすり寄せてくる。
けれどすぐに口元を緩ませて、柔らかい笑みをこぼす。

