【完】君は狂った王子様。Ⅱ



額に汗を垂らしながら髪をかきあげる姿がかっこよくて、思わず手を伸ばしその身体に抱きついた。

ぶるっと、がっ君の身体が震えたのが伝わってくる。



「……ッ、桜……あんまり可愛いことするなっ……」

「ぎゅうってするの……だ、め……?」

「……あーッ、もう、頼むから、少し可愛いの抑えててッ……」



いつも余裕たっぷりのがっ君が、その二文字を脱いだ。




「桜、桜……、愛してるよ……!」

「わ、わたし、も……」



結局、どのくらい長い間、裸で愛し合っていたのかわからないほどの時が流れ、わたしはいつの間にか意識を手放していた。