俺の中の理性は、プツリという音を立てて、呆気なく切れてしまった。
あ、はは……ダメだ、
「もう……桜子が愛しくて、頭がおかしくなっちゃった……」
変な笑が、湧き上がる。
これは歓喜だろうか、いや……もう狂喜 の域に値する。
桜と俺の愛には、埋められないほどの差があると思っていた。
けれど俺はそれでいいと思っていたし、これからもそうなのだと心の片隅で思っていたのだろう。
それなのに……どうして……
桜なりに、一生懸命俺を愛してくれているのだと、痛いほど実感した。
「泣かせてごめんね?俺も、ずっと桜を抱きたかった。……うんっと優しくするから、全部…俺にちょうだい」
愛してる……愛してる、愛してる愛してる愛してる。
何度言ったって足りない、伝わらない。

