【完】君は狂った王子様。Ⅱ





「んっ、ふぁっ……」

「桜……」

「がっ、君……」

「……ベッド、行こうか?」



ソファーと桜の背中の間に手を入れて、小さな身体をゆっくりと抱える。

ほんと軽いな……最近、多めに食べさせているつもりなのに、もう少し食事量を増やしたほうがいいだろうか。

でも、ガリガリってわけじゃないし、むしろ桜の身体は全身が芸術品のように美しい。

……パーツパーツが小さいから、こんなにも軽いのかな……。


寝室に行って、ゆっくりとベッドに桜の身体を寝かせた。


覆いかぶさるように、俺もベッドへ身体を乗せる。


……ダメだ。

この光景だけで、理性が壊れそうだ……。


俺に押し倒される状態の桜は、顔を赤く染めて、潤んだ瞳で懸命にこちらを見つめてくる。