【完】君は狂った王子様。Ⅱ





もっと乱暴にしてもいいのに……丁寧すぎる拭き方に、思わず笑みが溢れた。



「それじゃあ……ドライヤー、かけるね?」

「……桜」



手を止めた桜の腕を、掴んだ。

そのまま桜の方を向いて、ソファーに押し倒す。



「が、がっ君……っ、まだ髪、拭き終わってないよ……」

「うん。もう大丈夫だから、ありがとう」

「で、でも……半乾きだと風邪……」



その後に続く桜の言葉を飲み込んで、俺は唇を押し付けた。桜の、小さな唇に。



「もう、待てない」



俺の髪が濡れてたって、そんなのもうどうだっていい。

軽いキスを数回して、少しずつ深いものにしていく。

何回したって、桜とのキスは極上で、至極の甘味で……貪るように口付けた。