なにやら首元で何かをしているようで、触れる手が冷たくてくすぐったい。


……手?

……違う。……これ、なに?

首に、何かを掛けられたような感触。
それは、柔らかいものではなさそう。



「はい。もう動いていいよ」



そう言ったがっ君を不思議に思いながらも、わたしは首元に手を這わせた。

金属の、冷たい感触。


……なに、これ?



「……っ、これ……」



ネック、レス?

わたしの首にかけられているのは、紅玉が光る、薔薇の形をしたネックレスだった。



「プレゼント。一ヶ月記念日の」



そんな……こんなにもいろいろしてくれたのに、プレゼントまで……

がっ君は、どこまでもわたしを驚かせるっ……。