あの後、一度も外さずにスリーポイントを決め続け、相手にボールを与える隙も見せなかった京極さん。
攻撃はもちろんのこと、守備に関しても彼は凄いの一言だった。
あの難波君を、いったい何度止めたのだろうか。
ほんとうに……バケモノだ。
なんだかちょっと、真面目にバスケやってるのがバカらしくなっちゃうかも……。
ていうか、今まで助っ人で来てくれた時、スリーポイントなんて入れてなかったよね……?
もしかして、出来るのに隠してた……?
そうとしか思えないほど、今日の彼はここにいる誰よりも、頭一つ抜きん出ていた。
能ある鷹は爪を隠す、か……。
勝利したというのに、チームメイトたちはあまり嬉しそうな様子ではなかった。
完全に、京極さん一人で掴んだ勝利って感じだったから。