「何、言って……、っあ」
京極さんの言葉の意味がわからないまま、ボールが回った。
呑気に会話なんてしてる暇ないな……でも、さっきのどういう意味だ……?
20点くらいって……京極さん、笑顔で言ってた。
彼女さんのことで、何か揉めてたんじゃないのか……?
ああー、もうやめよう!試合に集中!!
邪念を捨てて、必死に喰らいついたものの、早乙女相手について行くのが精一杯だった。
「負けるな京学ー!!!」
「天堂さん頑張れーー!!!」
難波君が、プロ顔負けのダンクを決めて、早乙女校の得点が20になる。
ーーーーピー!!
どうやらコーチがタイムアウトを取ったらしく、走ってベンチへと向かった。
得点差……7点か。

