しまった……っ!
そう思った時には、もう遅い。
難波君はあっという間にシュートしたにつき、気づいた時にはポイントが入っていた。
「きゃあああ!!」
「難波くーーん!!」
「京学、ファイトー!!!」
速い……。
全然、ついていけなかった。
情けないが、その一瞬で力の差を見せつけられた気がして、呆然と固まってしまった僕。
そんな僕の肩を、ひとり緊張の気配すら見せない京極さんが優しく叩いた。
ハッとして、我に帰る。
「大丈夫ですか、椎崎さん」
「あっ……京極さん。ははっ、大丈夫だよ!まだ始まったばかりだもんね!」
「はい、そうですよ。……最初の20点くらいは、見物料であげちゃいましょう」
……え?

