体育館へ入る前の控え室で、作戦会議に入る。
練習試合ということで、そこまで事前偵察も行っていないし、軽い相手陣の察知程度だ。
「……説明は以上です。早乙女校は強豪だけれど、怯まず自分たちの力を出し切りましょう!」
説明を終えて全員が把握したことを確認し、体育館へ向かう。
「天堂さーーん!!」
「凱さん頑張ってえーー!!」
「京学ファイトー!!!」
体育館へ入るなり、我がバスケ部エースへの声援が響き渡った。
流石天堂君……人気健在。
けど、変だな。
いつも京極さんが助っ人に入る時は、京極さんへの声援の方が大きいのに……
……そういえば、いつも京極さんの試合参加を楽しみにしているマネージャーたちも、今回は騒いでいなかった気がする。

