とーる、何処だろう……?
首をうんっと伸ばして隣のベンチを見ようにも、マネージャーさんたちが壁となって、姿が見えない。
まるで、わたしを隠すように立っているようにすら感じるマネージャーさんたち。
気のせいだろうけど、もう少し右に寄っていただけないでしょうか……っ。
身体を仰け反った時、だった。
「「「「きゃぁああ!!!」」」」
先程よりも大きな歓声が、体育館中に響き渡る。
「天堂さーーん!!」
「凱さん頑張ってえーー!!」
「京学ファイトー!!!」
あっ……がっ君たちだ……!
歓声の発端は、どうやら京学バスケ部の登場だったらしい。
並んで歩いてくる、バスケ部一同。
その中で、がっ君はひとり駆け足でわたしの元へ来てくれた。

