【完】君は狂った王子様。Ⅱ



ち、散らすなんてっ……それに、マネージャーさんなら、邪魔なのはわたしの方だよっ……!



「ち、違うのっ、わたしがいてもいいのかなぁって……」



どう考えたって、部外者だもん……!



「当たり前じゃないか。俺は今から更衣室に行かなきゃいけないから、何かあれば彼女たちに聞いて」

「わ、わかった……!」

「あの子たちとなら、少しくらい話してもいいよ。但し、男とは会話しないこと。わかった?」



話しても良いって言ってくれたけど……人見知りのわたしが、声をかけられる訳もない。

とりあえずもう一度「わかった」と返事をすれば、微笑みを浮かべながらわたしの頭を優しく撫でてくれたがっ君。



「それじゃ、行ってくる」



更衣室に行ってしまったがっ君の背中を、ぼうっと眺めた。