学校について、体育館のベンチに座らさせられた。
釘を刺すようにそう言われて、大きく頷く。
すでに体育館には観客……というより、バスケ部のファンの人達だろうか?
生徒が、結構な席を埋めていた。
わたしが座っているベンチは、観客席ではなく選手用の場所で、こんなところにいてもいいのかな……?
けど、わたし以外にも数人の女の子たちがベンチ付近に集まっていた。
「あ、あの子たちはっ……?」
女の子たち、みんなジャージ着てるけど、選手ではないよね……?
明らかに、私服のわたしはひとり浮いていた。
「バスケ部のマネージャーだよ。邪魔なら、どこか別の場所に散らそうか?」
さらりと毒を吐くがっ君に、慌てて否定する。

