【完】君は狂った王子様。Ⅱ




学校について、体育館のベンチに座らさせられた。

釘を刺すようにそう言われて、大きく頷く。


すでに体育館には観客……というより、バスケ部のファンの人達だろうか?

生徒が、結構な席を埋めていた。


わたしが座っているベンチは、観客席ではなく選手用の場所で、こんなところにいてもいいのかな……?

けど、わたし以外にも数人の女の子たちがベンチ付近に集まっていた。



「あ、あの子たちはっ……?」



女の子たち、みんなジャージ着てるけど、選手ではないよね……?

明らかに、私服のわたしはひとり浮いていた。



「バスケ部のマネージャーだよ。邪魔なら、どこか別の場所に散らそうか?」



さらりと毒を吐くがっ君に、慌てて否定する。