「そう言ってくれるのは、う、嬉しいっ……でも……」
「オシャレはダメ。今日は男が虫のようにいるんだから。少しでも目立たないようにしてもらわなくちゃ俺の気が保たない」
う、うーん……わたしのことなんて、誰も見てないと思う……。
けれど、少しでもがっ君が不安だと思うことはわたしもしたくない。
仕方がないけど……服は、諦めよう。
「わかった……」
「どうしてそんなにオシャレしたいの?こんな質素で華麗がない服装にしたのに、可愛く着こなして……これ以上は俺も諾してあげられないよ。俺以外の男に、可愛いと思われる必要なんてないだろう?」
「ち、違うよっ……がっ君以外の人には、どう思われたって良いんだけど……」
その続きを、一旦飲み込んだ。
こんな恥ずかしい言葉、言えない……っ。

