な、なにっ……!?
「……っ!」
「あれ?起きちゃったの?」
「が、がっ君……?」
な、何してるの……?
どうやら、首筋の柔らかい感触は、がっ君の唇だったみたいで。
わたしから顔を離したがっ君は、驚く様子もなくいつもの柔かな笑顔を浮かべた。
「おはよう。起こしちゃってごめんね」
「い、今、なにしたの?ぴりって、した……!」
「え?キスしただけだよ?……もしかして、昨日キスのし過ぎで唇が荒れてしまったから……それで痛かったのかも」
「ごめんね」と申し訳なさそうに謝るがっ君に、慌てて首を振った。
もちろん、左右に。
「ううんっ、驚いただけなの」
「ありがとう。唇のケアもしっかりしておくよ」
冗談交じりにそう言って微笑むがっ君に、わたしも笑い返した。