「………愛してる。愛してるよ桜」



わたしを抱きしめたまま、わたしごと毛布を肩まで掛けたがっ君。

何かを噛みしめるようにわたしを自分の胸に押し付けて、すぅっと大きく息を吸った。



「今日はこのまま寝よう。ずっとこうしてるから、安心して眠って」

「家に、電話しなくていいかな……?」

「そんな心配しなくていい。全部俺に任せていいから。桜は俺に……愛されているだけでいいよ」



首筋に、ぐりぐりと頰を押し付けられて、くすぐったい。

甘えてるのかな……?



「おやすみ。俺のかわいい桜子」

「ふふっ、おやすみがっ君……」



安心だけを与えてくれるがっ君の胸の中で、わたしは目を閉じた。