「お兄さんの感触なんか忘れるくらい、激しいキスしよっか……?」



とろけるような視線で見つめられたまま、囁かれた甘い声。

操られるかのようにゆっくりと首を縦に振ると、がっ君はわたしの頰に手を添え、唇を押し付けてきた。


軽いものだったそれは、回数を重ねる度に深みを増していって、何度目かのキスで舌を入れられる。

最初は余裕を感じさせた舌の動きは、次第に別の生き物かのようにわたしの口内を蹂躙した。


苦しいほどの激しいキスに、どちらのものかもわからない唾液が口の端から垂れる。



「ふぅっ、んっ……」

「やらしい桜……可愛い……」



キスの合間に、がっ君の上機嫌な声が響いた。






「がっ君……っ、もうっ……」

「ん?……っ、どうしたの?」

「ひゃ、ひゃっかい……したぁっ……」



いや……確実に、百回以上している。