ゆっくりと桜の上に覆いかぶさり、ベッドへと押し倒した。
放っておいても治りそうにないな……
それに、こんな状況で初めてを奪うのはどうしても嫌だった。
初夜が媚薬に熱されて……なんて、桜にそんな思い出は作りたくないしね。
とりあえず……
「大丈夫。俺に任せて……桜の熱、冷ませてあげる」
桜だけ、気持ちよくしてあげるから。
「ほ、ほんとっ……?」
救いの手を差し伸べられたとでも思っているのだろうか。
今から自分が何をされるかも知らずに、桜は涙に潤んだ瞳で、俺に助けを請うっている。
かわいそうな桜子……騙してるわけじゃないけど、ごめんね?
「ああ。だから……全部俺に委ねてね。
……お仕置きはその後だ」
耳元でそう囁いて、俺は桜の唇にキスを落とした。

