これからは、俺がどんなものからも、守ってあげるから……



「桜……大丈夫だよ。もう大丈夫だから」



桜を安心させるように、落ち着かせるように、俺はずっと、震える小さな身体を抱きしめた。





「着いたよ。ほら……」



車から降りて、急いで俺の部屋へと向かった。

ベッドに寝かせて、桜の顔色を確かめる。

先程よりも、苦しそうだ……。



「相当強い薬を飲まされたみたいだな……」



頰に触れただけで、反応を見せる桜。

不謹慎だとわかっていながら、その姿に酷く欲情を煽られている自分がいた。

ただ……こんな風にしたのが、あの男だということが腹立たしい。



「がっ君、少し、ひとりに、してっ?」

「……どうして?」

「わたし、今、おかしいからっ……」

「ダメだよ……放っておいても、酷くなるだけだから」