「うむ。
 こんな小さな人形に入る予定ではなかったからな。

 手も短いし、足も短いし。
 笏が離せぬし」

 はあ。
 縫い付けてありますからね……と思っていると、王子は、

「ところで、お前の作ったこの身体、常時、首が傾いている気がするのだが……」
と言ってきた。

「気のせいです」

「傾いて……」

「気のせいです」
と紬は押し切った。