弓月の身体から、力が抜ける。
たった今、部屋に来たばかりの弓月を、
こんな風に欲しがるなんて……
僕は自分が思っていたよりも、節操がない
男なのかも知れない。
そんなことを思って、無意識に「ごめん」と、
呟いてしまった僕に驚いて、弓月が顔を上げた。
そして、「謝らないで」と、首を振った。
「私も、そうしたいって……思っているから」
消えてしまいそうな声でそう言って、弓月が
頬を染める。
愛しさが込みあげて、もう止まらなかった。
僕は弓月を抱きしめ、深く、深く唇を重ねた。
カーテンを閉めきった部屋は、薄暗い。
厚い雲に覆われた空は、相変わらず大粒の雨
を落としていて、窓の桟に当たる雨音が、
静かな部屋に響いて聞こえた。
ベッドの横に脱ぎ捨てられた服に、カーテンの
隙間から射した淡い光が、一筋の線を映している。
「弓月」
僕は腕の中にいる、彼女の名を呼んだ。
ただ、僕を見つめ返す弓月の髪を、そっと掻き
上げる。体重をかけまいと、立てていた膝の力を
抜いて体を重ねると、ぎし、とベッドが軋んだ。
弓月の肌の感触が、直接伝わる。
初めて触れた女性の柔らかさと温もりに、
僕は頭の奥が溶けてしまうような感覚を知った。
「弓月」
もう一度、慈しむように彼女の名を呼ぶ。
その声に応えるように、弓月が目を閉じたの
で、僕はまた唇を重ねた。濡れた唇を割って
差し込んだ舌を、受け止めるように弓月がそれ
を絡める。
高鳴りすぎた胸の鼓動に息苦しさを感じなが
ら、唇を離し、彼女の耳に、首筋に、舌を這わ
せると弓月は少し苦しそうに眉を寄せた。
その、甘く、艶やかな表情に理性が爆発する。
そして、体の中芯が突然、熱を持って震えた。
「……!!」
僕は一度体を離して目を閉じると、ゆっくり
息を吐いた。うっかり、達してしまいそうに
なった自身を静める。
僕の腕の下で、弓月が不安そうな顔をした。
「だいじょうぶ?」
窺うように、弓月が僕を覗く。
僕は、情けなさに自嘲の笑みを浮かべると、
小さな声で彼女に言った。
「ごめん。実は、女性とこういうことをする
の、初めてで……上手く、その、コントロール
出来なくて……」
大好きな人の前で、僕は、どうしようもなく
恥ずかしい告白をした。
きっと、弓月は経験があるのだろう。
彼女の口からそうと聞いた訳ではないけれど、
僕には何となくわかった。
たった今、部屋に来たばかりの弓月を、
こんな風に欲しがるなんて……
僕は自分が思っていたよりも、節操がない
男なのかも知れない。
そんなことを思って、無意識に「ごめん」と、
呟いてしまった僕に驚いて、弓月が顔を上げた。
そして、「謝らないで」と、首を振った。
「私も、そうしたいって……思っているから」
消えてしまいそうな声でそう言って、弓月が
頬を染める。
愛しさが込みあげて、もう止まらなかった。
僕は弓月を抱きしめ、深く、深く唇を重ねた。
カーテンを閉めきった部屋は、薄暗い。
厚い雲に覆われた空は、相変わらず大粒の雨
を落としていて、窓の桟に当たる雨音が、
静かな部屋に響いて聞こえた。
ベッドの横に脱ぎ捨てられた服に、カーテンの
隙間から射した淡い光が、一筋の線を映している。
「弓月」
僕は腕の中にいる、彼女の名を呼んだ。
ただ、僕を見つめ返す弓月の髪を、そっと掻き
上げる。体重をかけまいと、立てていた膝の力を
抜いて体を重ねると、ぎし、とベッドが軋んだ。
弓月の肌の感触が、直接伝わる。
初めて触れた女性の柔らかさと温もりに、
僕は頭の奥が溶けてしまうような感覚を知った。
「弓月」
もう一度、慈しむように彼女の名を呼ぶ。
その声に応えるように、弓月が目を閉じたの
で、僕はまた唇を重ねた。濡れた唇を割って
差し込んだ舌を、受け止めるように弓月がそれ
を絡める。
高鳴りすぎた胸の鼓動に息苦しさを感じなが
ら、唇を離し、彼女の耳に、首筋に、舌を這わ
せると弓月は少し苦しそうに眉を寄せた。
その、甘く、艶やかな表情に理性が爆発する。
そして、体の中芯が突然、熱を持って震えた。
「……!!」
僕は一度体を離して目を閉じると、ゆっくり
息を吐いた。うっかり、達してしまいそうに
なった自身を静める。
僕の腕の下で、弓月が不安そうな顔をした。
「だいじょうぶ?」
窺うように、弓月が僕を覗く。
僕は、情けなさに自嘲の笑みを浮かべると、
小さな声で彼女に言った。
「ごめん。実は、女性とこういうことをする
の、初めてで……上手く、その、コントロール
出来なくて……」
大好きな人の前で、僕は、どうしようもなく
恥ずかしい告白をした。
きっと、弓月は経験があるのだろう。
彼女の口からそうと聞いた訳ではないけれど、
僕には何となくわかった。



