精霊王の娘

「リリエナ、がんばってお金をたくさん稼ぐにょですよ!」

エンリーがリリエナの肩に飛び乗って、応援するように顔をこすりつけた。

(アナイスさんにたくさんご祝儀あげたいもんね! よし!)

アルバも来てくれて、リリエナのやる気に一気に火がついた。

リリエナは養父が生前に作っていた魔術具を思い出す。確かグードは、怪我や病気を治す魔術具をよく作っていた。人は簡単に怪我をするし病気にかかるから、治癒系の魔術具は需要がありそうだ。

「お金がたくさんもらえたら、お菓子も買おうね!」

リリエナが言えば、ぱあっと顔を輝かせた下級精霊たちがわらわらと集まってくる。

「リリエナ、クッキー! クッキーなにょですよ!」

エンリーがリリエナの肩に飛び乗って言えば、ほかの精霊たちも口々に自分が食べたいお菓子の名前を言いはじめて、とうとう大合唱がはじまった。

即興でお菓子の歌を歌いはじめた下級精霊たちに、バーリーがこめかみを押さえる。

「お前たちは、少し静かにすると言うことを覚えた方がいい……」

バーリーの苦言も聞く耳持たず、精霊たちの大合唱は夜遅くまで続いたのだった。