隣の不器用王子のご飯係はじめました




だけど残念ながらこのクラスのキラキラした人たちは、同時に面倒くさがりだったようで、仕事の多い実行委員はやりたがらなかった。



「はは、憂鬱そうだな在花ちゃん。でもオレは在花ちゃんと一緒に実行委員できて嬉しいけどな」

「私も杉野くんと一緒で良かった……頼りにしてます……」



もう本当、しばらくは杉野くんのお世話になりっぱなしになる予感しかしない。







ほかほか湯気を立てるロールキャベツ。

迷ったけど、味付けはコンソメにした。


ロールキャベツは煮るときなんかに結構崩れやすくて難しい。今日は上手くいってよかった。



「遠坂くんと二人でご飯食べるのって、何だかんだ初めてだね」



私は持ってきたロールキャベツをお皿に盛り付けながら言う。

基本的にはいつもレナさんが一緒だし、この前なんかは作ったお菓子を渡しに来た由梨まで成り行きで一緒に食卓を囲むなんてこともあった。