隣の不器用王子のご飯係はじめました




「『可愛い』は嬉しくない」

「っ……!!」

「小野山さんには、かっこいいって思われたいんだけど」



もう呼び方はいつも通りになってる。

……って、今それどころじゃない!


かああっと顔が熱くなっていく。


キス……されたよね?



「と、とおさかくん」

「何?」



あああ待って、何て言えば良い?

今キスしましたよね?……いやいや、確認してどうする!


ぐるぐると考えた挙句、私はぐっと背伸びして遠坂くんに顔を近づけ言った。



「かっこいいよ!……ひ、浩斗くんは」

「……!」