『でねー、ひろにお土産買ってってあげよっかなって思ってるんだけど、何がいーい?』
「いらない。てか沖縄なら俺も再来週修学旅行で行くから」
『ええ、そおなの?つまんなーい』
「用はそれだけ?もう切るよ」
『わあ、待って待って。せっかく掛けたんだからもうちょっとしゃべろうよ。ひろは今日何してた?』
問答無用で切ってやろうかとも思ったが、こちらも目が冴えて眠れないので、少し会話に付き合ってやることにした。
「何って?普通に学校だったけど」
さらに面倒な反応をされることは目に見えているので、小野山さんの部屋にいることはもちろん黙っておく。
『面白くない答えー。じゃあさ、今日は何人に告られた?』
「……二人」
『あは、そこで普通に人数答えられちゃうのさすがだよねぇ。まあ、あんたはあれか。どんなにモテたところで好きな人に振り向いてもらえなきゃ意味がない~的な』



