隣の不器用王子のご飯係はじめました





「だめだよ!床でなんて寝かせられない!私のベッド使って良いから!!」



そう。どこで寝るのか問題。

お客さんなんだからベッドを使ってもらおうかなと考えていたけど、遠坂くんにそれを全力で拒否された。



「俺が小野山さんのベッドで寝るのは色々とマズいでしょ」

「で、でも、布団は晴れた日にちゃんと干してるし、普段から除菌スプレーもしてるから、変なにおいとかはしないよ!たぶん……」

「そういう問題じゃない」



遠坂くんは眉間にしわを寄せて、大きくため息をつく。


だめか……。まあ確かに、他人のベッドって寝心地悪いよね。

だけど、自分はベッドで寝ていながら、遠坂くんを床で寝かせるのはあまりに忍びない。



「わかった。じゃあ私も一緒に床で寝る」

「え、何で?」

「修学旅行みたいでちょっと楽しそうじゃない?そういえば修学旅行ってもうすぐだね」