一緒に帰ることになり、隣を歩く伶依はいつも以上に無口でちょっと様子がおかしい。


どうしたんだろう?



ふしぎに思いながらも、帰宅途中にあるコンビニに寄り道をした。


アイスを吟味する伶依の横顔をこっそり見ながら、ふと考える。



ーーあたしにとって、伶依は昔から特別だった。


なんていうんだろう、家族みたいな、親友みたいな。



でも、伶依にもいつか彼女ができたり……。


そしたらあたし、いっしょには居られなくなるのかな。



「珠璃? どした?」


「いやっ、なんでも……。 もうアイス決めた? あたし、これにしよっと」


「やっぱチョコか。 じゃ俺が奢ってやるよ」


「やった〜! ありがとう!」



伶依にドキドキしたことはない、って言えば、ウソになるけど……。


友だち以上恋人未満、みたいな関係なんだろうな。