この人は、明るい人だな……
私とは正反対……
「わ、私は……」
私も自己紹介をしようとしたら、ガチャッと扉が開く音がした。
そちらに目を向けると、男の人が入ってきた。
多分、この人がさっき言ってた総長さん……
その総長さんは、とってもかっこよかった。
綺麗な黒髪に吸い込まれてしまいそうなほどの同じく綺麗な黒い瞳。
そして、鼻はスッとしていて。
口元も整っている。
背も高く、スタイルもいい。
圧倒的なオーラ。
でも、どこか儚げな雰囲気もあって。
この人、すごくかっこいい……
思わず目を見張った。
こんな綺麗でかっこいい人は、今まで見たことがなかった。
絶世の美女って言葉があるけど、この人の場合は絶世の美男って言葉がぴったり。
「おかえり、ルウ」
「あぁ、ただいま」
そう言って、総長さんは私に目を向けた。
パチリと混じり合う視線。
思わず顔を俯けた。
「何でここに女がいるの?」
「僕が連れてきたんだよ!この子が治安の悪いこの街をうろついてたから、声をかけたんだ!それで家がないって言うから。ごめん、ルウ。勝手に連れてきて」
「あぁ、そう……」



