こんなんだから、私は……
嫌な方向に考えが行きそうになって、思考をストップさせる。
考えても、しょうがないよね。
「それより、自己紹介しよう。まだ帰ってきてない総長は置いといて。俺は宮野渚(みやのなぎさ)。優雅の副総長だよ。よろしく」
落ち着いた感じで、いかにも冷静って言葉がぴったり当てはまりそうな人。
副総長さんだったんだ……
「僕は相崎真琴(あいさきまこと)!優雅の幹部だよ。マコって呼んでくれたら嬉しいな!よろしくね!」
にこっと笑顔。
人懐っこい人みたい。
失礼かもしれないけど、あまり喧嘩ができそうには見えなかったから幹部だったなんて意外……
「俺は降立陵(ふるたちりょう)。優雅の幹部だ。よろしくな」
さっきの強面の人……
もしかしたら、ここは幹部以上の人がいるところなのかもしれない。
それより、ずっと興味なさそうにしている人は自己紹介してくれないのかな……?
その人に目を向けると……
「おい、優也。自己紹介しなよ」
「あー、うん。分かった」
今まで喋らなかったし、目を向けなかったけど、ちゃんとこっちを見て自己紹介してくれた。
「俺は青木優也(あおきゆうや)。優雅の幹部。よろしく」
そう言った後、読書をし始める。
なんか……マイペースな人だな。
その人を見ながらそう思った。
「じゃあ、次はあたし!あたしは笹本菜摘(ささもとなつみ)!陵の女よ!今まで女の子がいなかったから、来てくれて嬉しい!聞きたいことがあったら、遠慮せずに聞いてね!」



