軽い言い合いが始まって、どうすればいいか分からずオロオロしてしまった。
「心優ちゃん、この3人は気にしなくていいよ」
そんな3人の言い合いに慣れているのか、渚さんは呆れ気味に流羽さん達を見ながら首を振った。
「えっ、いいんですか?」
「こんなのしょっちゅうだしね」
「まぁ、ルウが入ってるのは珍しいけどな。だいたい喧嘩してんのは菜摘とマコだし。桜川が来たことで変わったな」
同じく呆れ気味に見ていた陵さんも会話に入ってきた。
「そう、ですか」
それはいい意味なのだろうか、それとも悪い意味なのだろうか……
いい意味ならいいんだけど……
「いい意味にだよ。心優ちゃんのおかげでルウが少し人間らしくなった気がする」
「それは同感だな。あんな風に感情を表に出してんの初めて見た。菜摘とマコが言い合いしてても、ルウはいつも無視してたしな」
渚さんは私の心を読んだようにそう言ってくれて、その渚さんの言葉に陵さんが同意した。



